２０１７年は太陽のヴィンテージ！

皆さん、こんにちは。 銀座クラブチック、ソムリエの鈴木です。
今年もボジョレー・ヌーヴォーの季節がやってきました！

日本は世界で一番早く解禁日を迎えるということもあり、ニュースなどでも多々取り上げられますが、「お祭りだから毎年一応飲むけど、あんまり美味しくない」「ボジョレー・ヌーヴォーなんて、現地のフランス人は飲んでいない」など、ネガティブな声もチラホラと聞こえてくるようになっているような印象もありますが皆さんはいかがでしょうか。

実は、ワインを飲む上で一番に覚えておきたいポイントの一つが「ワインによって楽しみ方が全く違う」ということ。
ボジョレー・ヌーヴォーには、他の赤ワインとは違う楽しみ方があるという認識があるかないかで感じ方は全く変わってきます。

まず、ボジョレー・ヌーヴォーにボルドーワインみたいなしっかりした味わいを求めるのは間違い。

ボジョレー・ヌーヴォーは、特別な製法によって通常のワインより短い期間で造られるため、苦み・渋みが少なく、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴です。

例えていうなら、赤ワインというよりも、どちらかといえば軽くて華やかなロゼワインに近いイメージなので、じっくりと甘みや酸味、そして鼻に抜ける新鮮な香りを楽しむためにも少し冷やして飲んでみて下さい。（ご自宅などでは冷蔵庫で１時間くらい冷やすといいと思います）

今年の出来は、乾燥した気候と日照量に恵まれた“太陽のヴィンテージ”。

収穫されたぶどうは果皮が厚く引き締まり、凝縮した果実味を楽しめます。

ボジョレー地方のワインには独特の“甘草の風味”があり、豚肉を使ったハム、ソーセージ、パテ、ベーコンなどの加工品と相性が良く、チーズ、パン、ドライフルーツなどもオススメです。

そして！！皆さんにもぜひ一度試して頂きたいのが、「生牡蠣」。

生牡蠣というと白ワインとやシャンパーニュをイメージしがちですが、僅かにスパイシーな風味を持つボジョレーに寄り添わせるために生牡蠣に黒胡椒を少々とたっぷりのレモン。

このひと手間で、さっぱりと軽快で酸味があるボジョレー・ヌーヴォーと驚くほど相性が高まります！

フランスではボジョレー以外にも、ブルゴーニュ、マコネ、ローヌ、ロワール、ラングドック＆ルーションなど、新酒と名乗って販売することができるものが１４種類もあり、確かにボジョレーだけに注目が集まることはありませんが、各地で収穫祭のようなイベントなどが行われ、現地の人たちも新酒を心待ちにして楽しんでいます。

ワインは本来、一緒に食事をする人との時間をより豊かにするために肩の力を抜いて楽しんで頂くことが大事だと思います。

日本がひとつになれるボジョレー・ヌーヴォー解禁は、大人のイベント、「今年はどんな？」とみんなで飲んで大いに楽しみましょう！

今年の解禁日は、11月16日木曜日の午前0時。

秋の夜長、何よりも今年も無事に飲めることを祝って、ヌーヴォーに乾杯！！

銀座クラブチック　ソムリエ　鈴木 昌武