Le Club de Tokyo
ソムリエ
泉澤 進也
こんにちは、ル・クラブ・ドゥ・トウキョウのソムリエ泉澤です。
前回、ルッカで出会った友人の話を書いた為にワイナリー話が後回しになってしまいました。(汗)
ルッカのレストランスタッフに教えていただいた近くのワイナリー「テヌータ・レンツィーニ」に行ってきました。
家族経営の農園で当主ベネデッタのおじいさんの頃からワインを造るようになったそうです。
急な訪問だったこともあり、人手不足のために少し話を聞けただけで試飲などは出来ませんでしたが素敵なワイナリーを紹介してくれました。
場所は少し離れましたが、それでもルッカ近郊にあります。
「テヌータ・ディ・ヴァルジャーノ」
1993年にワイナリーを設立し、1999年からトスカーナでいち早く全てのブドウ栽培をビオディナミに変えた生産者。
有機栽培の最先端でもあり私たちソムリエでもあまり馴染みのない栽培方法で、当時はソムリエでもビオディナミのワインは取り扱いが難しいと言われていました。
今では「自然派」という言葉でも表現されていますが、このワイナリーでは当初からそれを行っており、まさにイタリア自然派のパイオニアです。
紹介していただいたからか、オーナーの奥様ラウラさんが迎えてくれ、案内してくれました。
関係ないけどピエモンテ出身だそうです。
まず、ブドウ畑の案内と畑の話に長い時間を費やしました。
それくらい畑が大事だということなのでしょうが、面白いのがパワーストーンだと紹介された誰かの顔だけの不思議な石像。
パワーもらえたかな?
ま、本人たちが言うのですからパワーストーンなのかな。(笑)
約40haの畑にはぶどうの他に果樹園、野菜、豚、鶏、うさぎなどの家畜小屋もあります。
畑の話と案内はあんなに長かったのに、醸造所の説明はシンプルにさらりと話が終わりました。
試飲の時間、色々とワインを出してくれて飲みながら話を聞いていると、
「収穫したぶどうが100%だからプラスにする作業はいらない。あとは出来るだけマイナスにならないようにするだけ」、「自然との共存」、「テロワール至上主義」
と、畑の大切さの話がたくさん出てきます。
パワーストーン効果です。
試飲で出してくれた、1961年に植えた古木から造られていたというワイン。
生産性がないからと、もう造られていないワイン「スカッソ・ディ・チェザリ」というワインのラストヴィンテージを飲みましたが、すごく柔らかく優しいワインで今でも私の記憶に残るワインのひとつとなっています。
ヴァルジャーノは、あのサッシカイアと親交深いとのことでサッシカイアにも紹介してもらいましたがその話はまた後日、ボルゲリの話を書くときに。
先に話を聞きたい方はルクラで私を呼んで下さい。
もれなくワインも付いてくることでしょう!(笑)