第16回世界最優秀ソムリエコンクール

1969年に第1回大会（開催地はベルギーのブリュッセル）が始まった世界最優秀ソムリエコンクールは、３年に１度開催され今年で50年を迎えました。

ちょうど日本ソムリエ協会も1969年に発足して50年になります。

第16回大会は、63ヶ国の各国代表選手に加え、三大陸覇者3名も加わり、21歳〜58歳の66選手が世界一の座を目指しました。

日本からは代表の森覚選手とアジア・オセアニア大会のチャンピオンの岩田渉選手が参加。

両選手ともセミファイナルまで駒を進め、ベルギー、アントワープのエリザベスセンターホールのステージ上に19名のセミファイナリストが並んだ。

ここから敗退する選手が順不同でコールされ、舞台降りていかなければなりません。

残念ながら両選手の名もコールされ、日本勢の決勝進出の夢は消えました。

今回は混乱続きのコンクールで、前大会2位のフランスのダヴィド・ビロー、前大会3位のアイルランド代表ジュリー・デュプイ、優勝候補と目される常連選手が次々とコールされて降りていきました。

そしてファイナルに残ったのは、ヨーロッパ代表のライモンズ・トムソン、ドイツのマルク・アルメルトとデンマークのニナ・ホイゲアード・ジェンセン。

結果は27歳で初挑戦のマルクが世界一に。26歳のニナが2位、ライモンズが3位。

初出場での優勝は、2004年大会で26歳のエンリコ・ベルナルド以来、2人目の快挙です。

日本勢の最終順位は、初挑戦の岩田選手が11位、4回目の挑戦となった森選手は17位入賞でした。

27歳と26歳が優勝、準優勝という結果に世界中が驚きました。

しかし、「日本では27歳というと若くて経験が浅いと思われがちですが、20代の選手だからといって、その実力を軽視しないほうがいい」と岩田選手は語ったそうです。

マルク選手は傍目にもリラックスした様子で、ステージ上を伸び伸びと楽しそうに飛び回っていて、ユーモアたっぷりのトークに軽快なステップ、一挙一動に会場全体が惹き込まれていた。

最後のマグナムサイズのイタリアのスプマンテ・ロゼを16脚のグラスに5分以内でサーブする審査では、いち早く注ぎ終え、最も正確でした。

優勝後、98年度優勝のドイツのマルクスデル・モネゴ氏が後輩を祝福する姿が印象的でした。