ボーヌ・プルミエクリュ

ブルゴーニュの首都、2万3000人もの人口は、コート・ドール最大の生産地で、中世の城壁に一部を囲まれた旧市街には、ワインショップが立ち並んでいます。

ボーヌはワイン史でも重要な役割を演じてきました。

今日のブルゴーニュワインの原型を確立したのは、中世のキリスト教勢力に間違いないですが、ランス革命で壊滅的な打撃を受けた後、コート・ドールのワインをフランス国内はもとより、ヨーロッパ全域に広めたのは、ここに拠点を置くネゴシアン達です。

現在、彼らはブルゴーニュ全域のワインを世界中に輸出するようになりましたが、自分たちのフラッグシップは創業当時そのままに、ボーヌのプルミエクリュとしているメゾンが多い。

イメージが掴みにくいとされるボーヌですが、各メゾンのスタイルを知るには格好のアペラシオンであると思います。

もちろん、他にも個性豊かなクリマが多く、コストパフォーマンスが高いのも魅力の一つです。

ボーヌは斜面の立ち上がり部分まで都市化が進んでいるため、平地のクリマが少なく、栽培区域（標高220から330ｍ）のほとんどがプルミエクリュです。

母岩はヴォルネイ向斜のため、ジュラ紀中部であるコンブランシアン石灰岩は低いところにあります。

斜面上部はオックスフォーディアンの石灰岩。表土は薄く、岩石が崩れて堆積したレンジナで茶色っぽく見えます。

斜面中腹は、同時代の泥灰岩です。表土は厚くなり、色は白に近いものから、グレーっぽいもの、黄色、鉄分を含んだ赤っぽいものまで様々です。

斜面下部では粘土石灰質になります。斜面は比較的緩やかですが、斜面上部は大きいですね。

斜面の向きは基本的にアペラシオン北部が東向き。

南部が南東向きですが、大小いつくもの背斜谷が入り組み、東北東から真南までクリマによってかなり異なります。

コート・ドール最多の42のプルミエクリュがありますが、中でも私の好きなのは『クロ・デュ・ロワ』です。

美味しいですよ。ぜひ飲んでみて下さい。

飲めばわかるさ！！（笑）