“クール”なワインの楽しみ方
				
					 
					
						銀座クラブチックソムリエ 鈴木 昌武
					
				 
				「ワインに氷を入れて飲んでもいいの?」と、時折尋ねられることがあります。
					
					
ワイン好きを公言される方からは邪道だとお叱りを受けるかもしれませんが、自由なスタイルでカジュアルにワインを楽しむ方法として、「ロック・ワイン」は、日本の蒸し暑い時期に活躍してくれる飲み方のひとつと考えて頂いて大丈夫です。
					
				
				
				
					もちろん、初めて味わう高級ワインをいきなり水割りやロックにして飲むことは、お勧めしませんが、日常的にワインを楽しむヨーロッパでも、ロックや炭酸水で割ることは、ポピュラーな飲み方として定着しています。
					
					
焼酎やウイスキーをチューハイやハイボールで飲むように、自分が美味しいと思う飲み方で気楽に飲んで頂ければと思います。
					
					
赤ワインは冷やすことで、渋みがはっきりと強く感じるので、いわゆるフルボディと言われるタイプをロックで飲むことはあまりしませんが、赤でもボジョレーなどの軽口タイプなどでしたら、どんどん挑戦してみて下さい。
					
					
白ワインのロックや、ソーダ割りにしたものは、和風のフレーバーとも相性がよく、スダチやユズなどの柑橘ともよく合います。
					
					
キューブ型の小さい氷は飲んでいるうちに溶けやすく、どうしてもワインの味が薄くなってしまうので、ロックの美味しさを追求したい方は、溶けにくい市販の「ロックアイス」を使ってください。透明度が高く、見た目にも綺麗なドリンクに仕上がります。
					
					
家庭で透明な氷を作りたい場合は、不純物の入っていない水をゆっくりと凍らせることがポイントとなりますので、沸騰した水や、ミネラルの少ない軟水のミネラルウォーターなどを入れた容器にタオルを巻いて、時間をかけて凍らせると、透明度が高く溶けにくい氷になります。
					
					
ちょっとおしゃれなカクテル風に楽しむのであれば、ひと手間かけて、まずスダチなどの果汁を加えた水で氷を作って、そこにワインを合わせれば、和食にピッタリなロック・ワインの完成です!
					
					
他にも、青じそ、赤じそのシロップなどともよく合うので、いろんなバリエーションを試してみてはいかがでしょうか。
				
				
				フルーツをあしらうなど好みのアレンジを施せば、華やかさも増しますので、ちょっとおしゃれな演出をしたい場面でも活躍してくれます。
					
					
最近はロック・ワイン専用のワインも販売されていて、氷を入れても味のバランスが崩れないよう工夫されているものもあるので、冷たい飲みものがほしくなる夏だけではなく、通年を通して人気が上がってきているようです。
					
皆様も固定概念に縛られず、新しい飲み方にチャレンジしてみてください!